可笑しいですか、黒いウェディングドレスだなんて?と問われたので俺はいや、と首を横に振った。結婚式当日に『不幸な事故』で相手を亡くしてなお嫁ごうなんざ、見上げた根性だ。復讐なんて忘れちまいなと安い台詞ならいくらでも吐ける。そんなことで晴れるなら俺を頼って来たりしねえよな。 #SS #お題
    創作お題bot@sousakuODAI
    喪服の新婦 #創作 #お題


    繋ごうか、繋ぎまいか。何度も宙をさ迷って躊躇して、結局僕らは半歩開いた距離を詰めることもなく。強引に奪ってしまえばよかったのか、繋ぎたいと素直に告げればよかったのか。一度も触れ合うことなく別れた。またね、と笑ういつもの声があれきりだと知っていたら、せめて遠回りしたのに。 #SS #お題
    お題bot:むくろはな@mnknk_odai
    手持ち無沙汰な右手


    何を書こうか散々迷った挙げ句、結局また今回も何も書かずに、白紙のままの便箋を折り曲げて宛所のない封筒にしまう。伝えたいことが多過ぎて、どんな言葉にしても何か違う気がして、上手く書ける気がしなかった。元気にしてるよ、何とかやってる。せめてそれだけでも貴方に届けられたなら。 #SS #お題
    秋桜お題bot@cosmosno
    白紙の手紙


    いちいちそんなことを覚えていたら、二度と立ち上がれやしない。いちいちそんなものを希っていたら、いざと言う時躊躇する。今この刹那、目の前の敵をぶっ倒すことだけ考えてろよ。どいつか敵か? そんなもの、俺とお前以外の息してる奴全部に決まってるだろう。今生きてりゃ何とかなんだ。 #SS #お題
    お題bot(閃き)@odaibot000
    昨日なんて忘れた、明日なんて見えない


    片目を瞑って生きて往け。片耳を塞いで生きて往け。口を閉じて生きて往け。要らぬことに首を突っ込むな。他人の世話など焼いている場合か。やがて慣れるさ。この世を長らえていくためには、毒に耐えていくしかない。怒りも辛さも寂しさも悲しさも悔しさも鈍く受けろ。死なぬよう死なぬよう。 #SS #お題
    創作お題bot@sousaku_odaibot
    死なぬ程度の毒を飲む


    お待ち申しております、と泣かずに返すしかなかった。行かないでと縋る方が余程簡単だったろう。けれどもう貴方は覚悟を決めていたから、それを踏みにじるような無様を晒すことは、貴方に選ばれた矜持が断固許さなかった。だからどうか。どんなになっても戻ると言った貴方を信じております。 #SS #お題
    箱庭006@お題アイディアbot@taitorubot
    背を見送るのが彼女の愛


    いつもなら必要以上に近づいて来ない君が、珍しくしょげた様子でしがみついて来た。どうした、と問うても何でもない、としか答えないから、それ以上の追求は諦めてぎゅうと抱き締める。心配ないよ、大丈夫。きっとまた明日は笑顔でいられるように、これくらいで元気になるならお安いご用だ。 #SS #お題
    お題のようなちがうような(お題bot)@odaimdkbot
    充電中だから邪魔しないで!


    雑踏の中、君を見つけたのは本当に偶然だった。数年ぶりに見た笑顔は、僕の知らない時間に彩られている。何もかもを忘れて生きる君を、責めようとは思わない。望んだ平穏が隣のそいつと手に入れられるなら、僕は知らない他人のままでいよう。せめて今度は愛した人のささやかな幸せを願って。 #SS #お題
    創作お題bot@理想幻論@asama_sousaku
    すれ違う中交わらない視線


    オトナになるのがそんなに偉いの? と冷めた眼差しを投げられる。自分がちゃんと可愛いことを解っている長い睫毛、ロリポップを加えた口唇が馬鹿みたい、と嘲笑う。あたしはこのまま死ぬの、とブランコを漕ぐ華奢な足。そうだね、それがいい。君がオトナになって汚く穢れてしまうその前に、 #SS #お題
    ぐるっとひっくり返った世界@kaikisuruyume
    少女のまま死ね
    #回帰する夢 #小説 #お題 #タイトル


    敵ばかり作って来たのは確かにオイラの自業自得さ、それについては文句を言うまい。しかし、これっばかしの有象無象で囲んだくらいで、この首獲ったような口を叩くのはちぃっと尚早ってなもんだろう。老いて退いた身の上なれど、この刀は錆びちゃいねえ。試してみたい馬鹿からかかって来な。 #SS #お題
    砂糖菓子の誘惑(お題bot)@sujet_sgr24
    四面楚歌のアブソリュート


    口だけなら何とでも言える。俺が言葉なんてものを微塵も信じちゃいないのは、お前だってよく知ってるだろう? 信用に足る証を立てろ。目の前に突き立てられた脇差にごくりと唾を飲む。ああ、知っているとも。お前に取って、共に過ごした時間など意味はない。己ですらも裏切るこの世界では。 #SS #お題
    お題bot@烏合@bot_crowd
    せめて、小指を断ってから


    人間ってのは随分呆気ないと思ったのは、お前の無残な屍が帰った時のことだった。殺しても死なねえしぶとい奴だとある意味高を括ってたんだろう。ぶっ倒せるのは俺だけじゃなかった訳だ。あんな可愛い嫁さん遺して。仇討ちなんざする間じゃねえが、墓前にゃ煙草とあいつの首を備えてやるよ。 #SS #お題
    お題bot(和風ほんのり狂気風味)@jpn_odaibot
    弔いは紫煙の風に乗り #お題


    嘘つき、となじる君の声が鼓膜の奥に突き刺さる。そうだよ、知らなかった? と笑える内にどうか踵を返してくれ。そして嫌って、君の傍にいる資格のない僕を二度と思い出さないで。この雨が虚勢を流してしまう前に。
    #雨・僕・嘘で文を作ると性癖がバレる


    涙を流すのは弱い者だと教えられて育った。お前はそんなものを持つなと言われて育った。だから父母が死んだ時も師が殺された時も友が無残に討たれても何も思わなかった。だから悲しい時は泣いていいなどと言われても俺は泣き方を知らない。唯一俺を憐れんだあの子を弔う方法を知らないのだ。 #SS #お題
    お題bot(腐向け)@hannshudou
    誰か、泣き方を教えて


    先に地獄で待ってるぜ、と不敵に笑った君を思い出す度に、ああ私はまだこんなところで死ねやしないと奮い立つ。彼岸で顔を合わせた際にダセえ真似してんじゃねえよ、と詰られる無様だけは晒すまいよ。
    #君・私・地獄で文を作ってください


    変わらないものなんてないとよく言うし、変わることを恐れていては何も始まらない。ましてや移ろいやすい人の気持ちを、ずっと繋ぎ止めておくなんて、どれほど弛まぬ努力が必要かと思うわ。だからと言って許すつもりはないけどと、静かなままの埠頭から貴方の沈んだ底知れぬ海を眺めて呟く。 #SS #お題
    お題bot 暗がりで死す@odai_bot_11
    永遠の愛?腐ってたから三日前に捨てたわよ


    好奇心は猫をも殺す、と言う言葉を知ってるかぃ?わざと音を立ててマガジンをセットしながらそう問うと、哀れな男は可哀想なくらいに慄えながらすみませんすみませんと赦しを請うた。あるいは雉も鳴かずば撃たれまい、か。残念ながら俺はあんたを見逃す権利を持っちゃいない。悪いね、バイ。 #SS #お題
    明滅する細胞【お題bot】@meimetu_bot
    知りすぎた言葉の代償


    誰彼構わず噛みつくなんて無駄なこたぁやめろ。この無法の街にも、通さなきゃならねえ筋はある。初めて俺を負かした拳は重く、たくさん守るべきものを背中に抱えていた。何も持たない奴が一番強いと嘯いて、全てを捨てて来た俺にはないもの。それを知りたくて頭を下げ、俺は飼い犬になった。 #SS #お題
    創作お題bot@sousakuODAI
    狂犬の纏い得た理性 #創作 #お題


    #文芸リレー
    いつかは旅立たなければならないのだから。それが母の口癖だった。自分の故郷を持たない流浪の俺たちは、気に入った場所に根を下ろして生きては行けない運命にある。例え友に恵まれようと恋い焦がれた人がいようと、バンジョーの音と砂の匂いの風に導かれるまま。明日を願いさすらうのだ。


    #文芸リレー
    オレには、次なんて来ないんだ。ここで決めなきゃ、せっかく掴んだチャンスが水の泡じゃないか。後悔する人生はそろそろ止めにするってこの前誓ったばかりだろう?ぎゅっと拳を握り締め、近づく足音との距離を測る。よし、今だ!好きです付き合ってください!が、目の前には見知らぬ男。


    刻一刻と変わる横顔/004
    君はいつも忙しい。
    泣いて、笑って、怒って、はしゃいで、一時だって同じ表情をしていない。
    くるくるとよく動くその様を、黙って見ていることしか僕には出来ないけれど、意外と睫毛長いとかこちら側の頬にはえくぼが出来るだとか、今まで遠くからじゃ解らなかったことを知れて、嬉しいだなんて。
    「こっち見んなし」
    「見てねえわ」
    そんな些細なやり取りすらも。
    ああ、次の席替えなんてなきゃいいのに。
    by『むつ(お題bot)』


    「気づいてたか? お前は嘘をつく時左眉が上がるんだぜ?」と君は得意気に僕の胸をとん、と拳でついた。
    ああ、よかった。
    上手くごまかせたのだ。後ろめたさより安堵が勝って胸を撫で下ろす。
    君はきれいなままの青春を謳歌しろ。僕はそれを守るためなら……
    #君・嘘・青で文を作ると好みがわかる


    #文芸リレー
    ダメなのか?垂れた尻尾の幻が見えるほどしょげた彼が何だか可哀想になる。ダメ、ではない。ダメではないが、やり方がマズいのだ。そんなことでは彼の気持ちは相手に微塵も伝わるまい。種族が違うと言う壁がこんなところで立ちはだかる羽目になろうとは。つくづく恋は難儀なものである。
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