へにょりと下がった眉だとか何か言いたげなくせに合うと逸らされる視線とか落ち着かない素振りとか片言のナンデモナイヨとか。それでも君から切り出すまでは黙って気づかないフリをする。今度は何だろうって考えるのがワクワクするしスレスレを狙った時の反応が面白いから。でも困り事は早めに言って。
    Cock Ro:bin@お題配布bot(@CockRobin_bot)『隠し事はヘタなほうがいい』


    疑うことを知らない無垢な笑顔を見る度に、ああこの子は人に愛されて育ったのだと思い知らされる。誰彼構わず手を差し伸べる優しい余裕を、粉々にしてしまいたくなる。こんな綺麗なものが存在していることが許せない。だから余計に、一番信頼しているであろう俺が裏切った時どんな顔をするのかなんて。
    空色@お題bot(@sora_odai)『嫌いだったよ、本当は最初から。』


    八年も夫婦だったのです。優しくて真面目で子煩悩で、決して裕福ではなかったけれど、それでも慎ましやかで幸せな毎日でした。それが虚構だとしたら、何故彼は私たちを騙していたのですか?あの朝だっていつものように笑って、もぬけの殻となった部屋だけ残して、まるで煙のように消えてしまったのは、
    scaldお題bot(@_scald_)『嘘でしかない彼のすべて』


    何もそんな苦労する道を選ばなくても、とたくさんの人に言われた。心配してくれているのは充分解ってるけど大丈夫。後ろ指差されて罵倒される辛さより、隣りにいて一緒に笑い合える幸せの方が何倍も大きくて大切だから。優しさとか愛しさの意味を教えてくれた人と生きて行くことに理由なんか要らない。
    赤薔薇お題bot*(@akabarabot)『幸せの形は決まってない』


    これでようやく終われるのか。力尽きて倒れ込んだ地面の冷たさが、焼けつくような身体に心地いい。降りしきる雨がカウントダウンのようで何だか笑えた。クソみたいな人生の幕引きには似合いだ。らしくもなくあいつらに手を貸した割には、後悔がない。報いを受けても釣りがくらぁ、ああ眠くなって来た。
    悲しみとお題bot.(@SadnessENDbot)『心地好い泥濘』


    同情なんかが欲しい訳じゃない。これより酷い境遇から立派になった奴だっているだろうさ、だから簡単に解ったふりをするなよ。吐き気がするぜ。おためごかしは充分だ。これ以上惨めにするな。どこから間違えたのかはちゃんと知ってる。本当はどうすべきだったかも。でももう遅い、遅いんだよ何もかも。
    創作お題bot(@LoveTitleBot)『哀れな俺を慰めてくれるくらいなら殺せ』


    もう今じゃ覚えている奴なんて他には一人もいない。何せあいつは、あの功績を自分が成したと著されるのが一等恥ずかしい、と駄々を捏ねたからな。記録も何も残っちゃいないのさ。あれは奇跡なんかじゃない。一人じゃ成せなかった、が口癖の、俺たちの英雄について、今この世界が平和な理由について、
    お題bot(@tokinagare)『遠い昔のお話をしようか』


    静かな夜が明ける。僕の嫌いな太陽がやって来る。ずっと傍にいたいけれど、さあ、もう還らなくては。きっと僕の醜い本当の姿を知ってしまったら、君は怯えてこの手を払うだろうから。どうか目覚めた時に、一人だと悲しんで泣かないで。どこにいてもどんな姿でも、ただひたすら君を想って愛しているよ。
    ぽつぽつ(お題bot)(@potsuri200)『白き瞼にくちづけて目覚めぬよう願った朝焼け』


    あの人はそんなこと望んでない、なんていちいちお前に言われなくても解ってるよ。知った風な台詞を投げられなくても、これは純然たるただのエゴで傲慢で自己満足だって、誰より俺が知ってるよ。己の無力さと不甲斐なさと折り合いをつけるための八つ当たりだ。ハナから救われたいなんて思っちゃいない。
    きみとわたしと(お題bot)(@kimito_odai)『復讐は罪ですか?』


    何事も極めてしまえば退屈だと、どうして誰も教えてくれないんだろう。ひたすら高みを目指した結果がこれなんてあんまりだ。頭一つ抜きん出た者に対しては皆、全力を出そうともしない。つまらないつまらないつまらない。もっと命が燃えるような魂が震えるような血の湧くような戦いを味わわせてくれよ。
    創作お題bot(@sousakuODAI)『殺し殺され、喰らい喰われる #創作 #お題』


    空気の揺らぎから守るように掌で覆って、灯される火種。身動ぎするように燃えて、先端から紫煙が立ち上る。深く吸い込んで肺を巡らせ、吐息と共に溢れる香りが鼻孔を擽る。貴方を象徴するそれに安心するはずなのに、終わった途端こちらを見向きもしないから、寝煙草なんてサイテーと詰るくらい許して。
    イトシイヒトへ(お題bot)(@ZelP_t)『それは甘くて苦い香り』


    本当にいるなんて、真剣に信じてた訳じゃない。だから困っても助けてくれと縋るつもりはなかったし、力を貸してくれとも言わねえよ。けどさ、あんたを信じて毎日ただ真面目に生きてただけのあいつらが、どうしてあんなに惨い死に方しなきゃならねえんだ。他にいただろいくらでも、死ねばいい奴なんて。
    秋桜お題bot(@cosmosno)『神を憎むことにした』


    間違っていたとは思わない。あの時他に選択肢などなかった。違う道を選んでいたならきっと、この平和はまだ遠いものだっただろう。だから後悔はしていない。貴方を見捨てて歩いた道を、貴方自身それが正しいと言った道を、嘆いてなるものか。礎にしてしまった悲しみを拭うために尽力することが贖罪だ。
    宵闇の祷りお題bot(@yoiyami_inori)『私が望んだ未来に貴方はいない』


    願いを託す、なんて烏滸がましい真似をするつもりはない。だってそれはもう私の想いではなく、君の想いになっているから。最後まで見届けたかったのは本当だけど。背負ったものの重さに足が止まることも後悔することもあるだろう。でも信じてるよ、君は大丈夫。きっとやり遂げてくれる。だからどうか、
    森の奥@創作お題(@mori_odai)『私の分も生きて、なんて言わないよ。君はすでに重荷を背負っているのだから。』


    まだ戻れるよ。何度だってやり直せる。罪を犯してしまったなら、真摯に償えばいい。少なくともそうやって良心に苛まれる君は、そちら側に留まるべきじゃないと思うんだ。どれだけ言葉を重ねても、僕の目の前で君は踵を返す。自分よりも大事で優先すべきあいつのために。ねえ、これ以上傷つかないでよ。
    君が欲しい@お題bot(@taki_checha)『助けを差し伸べた僕に向かって、君が放った言葉は「ありがとう」だった。けれど、その言葉の意味を僕は知っている。それは、紛れも無い「拒絶」だった。』


    厳しい激戦地からだって片手が失くなっても戻って来た。派手な事故に巻き込まれてもかすり傷一つ負わなかったし、集団食中毒の時も一人だけケロリと顔色も変えず、おおよそあなたを殺せるものなんてこの世には何一つないと思っていた。まさしく憎まれっ子世に憚るを地で行くような悪運の持ち主だって。
    お題bot(@odai_bot00)『あなたは死なないものだと思っていました』


    太陽が眩しかった、なんて理由で人を殺す輩もいるように、往々にして熱さは人を狂わせる気がする。五感や神経だけでなくて、ひっそりと飼っていた闇が色濃くなるような。照りつけるアスファルトと蝉の声、風鈴の音と線香の匂い。黄昏時でもないのにこの世界が滲んであちらとの境目が曖昧になるような。
    妄想世界@手動お題(@moso_propro)『悲劇は夏に起きる』


    訊いたところできっと納得出来はしないだろう。納得したところできっと理解出来はしないだろう。理解したところでそれがお前の本心なのかどうか、私には判断が出来ない。それでも敢えて、敢えて問う。何故、お前は今組織を裏切って抜けようとする。長年仕えて他にも機会はあっただろうに何故今なのだ。
    departure(お題bot)(@dpt_title_bot)『Tell me "why" #お題』


    お前が出奔したと聞いた時、あまり驚きはしなかった。どこかでいつかそんな日が来るのではないか、と予感していたからだろう。追え、と無慈悲に投げつけられる命令に、御意とひざまずくしかない。それが役目だ。それが仕事だ。きっとお前はそれを解ってもなお、出て行ったのだろう。ならば今度は私が、
    がらくた@お題bot(@grktodai)『覚悟を噛み締め上を向け』


    湧き上がる拍手喝采、飛び交う紙吹雪の嵐、鳴り響くファンファーレ。誰もが疑わなかったそれは今、全て相手コートを彩っている。フルセットの長い激闘、最後の一点をもぎ取っての奇跡の逆転。強豪の自負を撃墜されたメンバーは、まだ信じ難そうに立ち尽くしているけれど、僕はその輪にすら入れてない。
    空色@お題bot(@sora_odai)『歓声の中、僕の居場所は閑静の中に』


    絶対一緒に合格しような、こんなところで躓いていられないもんな。そうキラキラしていた双眸が開くことはもう二度と、ない。落ち込みやすい僕を、大丈夫だって励ましてくれた声はもう二度と、聞けない。成績優秀なのに、それを鼻にもかけず仲良くしてくれた。ねえ、一人じゃ無理だよ。いつもみたいに、
    お題のようなちがうような(お題bot)(@odaimdkbot)『昨日まで一緒にいたのに隣にいたはずなのに大丈夫だって言ったのに(嫌だ)』


    いつか、ここを去る日は来るのだろう。自分の身体が思うように動かなくなって、あるいは怪我で必要とされるレベルを充たせなくなって。この数年、ひたひたと背後に近付いて来るその気配を、気付かないふりを見ないふりを知らないふりをしている。なあ、今はまだもう少しこの熱狂の中にいさせてくれ。
    お題bot*(@0daib0t)『夢の終わりはまだ知りたくない』


    私よりも高い視線、私とは違う色の瞳、そもそも私と違うイキモノの貴方では見ているものも違うのかもしれない。あのお日さまのキラキラは? 花に止まった虫の姿は? たまに抱えられて「ほらご覧」と見せてくれる景色は貴方と同じだろうか? 私を撫でる貴方の手のように暖かくて優しいものならいい。
    お題bot(@tokinagare)『あなたの目にはどんな世界が写っているのですか』


    今でも時々想い出す。夕暮れの別れ道、じゃあと遠ざかって行く背中を見送ったあの日。坂道に伸びる君の影を、いつまでも見つめていた。さよならは言えなかった。またいつかとも約束出来なかった。連絡先は知らない。元気でいるのかどうかすら。焼けるような空、どこかの夕飯の匂い、振り向いた君の顔。
    1番星にくちづけを(お題bot)(@firststarxxx)『黄昏、坂道、遠い影』


    ここに埋めて行きましょう、と彼女は密やかに咲う。私と貴方は今日ここで死んだ。叶わぬ想いに殉じて果てた。だからここから去るのは、側を纏った別のモノ。貴方がいるのなら、私はどこでだって生きて行けるの。そうだね、と頷いて互いの息の根を止める口付けを交わす。さよなら、貴方を好きだった私。
    蝋梅bot(お題)(@roubaititle)『秘密の心中』


    何もかもを覆い隠して洗い流して、全部なかったことになればいい。君が僕を罵倒したことも、僕が君を刺したのも、倒れた君がもうぴくりとも動かないことも。どこから間違えて何でこうなってしまったのか、僕にはまるで検討もつかない。だからどうか全部さらってきれいにして、昨日に戻してくれないか。
    赤薔薇お題bot*(@akabarabot)『雨は紅を流す』


    悪いと思ってるよ。反省してる。肝心なことは言わないくせに、要らないとこだけぺらぺら回る口も、ふざけて煽る態度も、すぐカチンと来ちゃう沸点低いとこも、お前に逢ってから直さなきゃなと事あるごとに思ってるよ。でも踵を返したお前の背中が拒絶するみたいで「ゴメン」のたった3文字が言えない。
    創作お題「れもんのきもち」bot(@lemon_no_heart)『自分が悪いってわかってる。そして謝れないのも自分が悪い。』


    こう言うのは本来、俺の役目ではないのだが、と溜息をついて鯉口を切る。一人斬ればそれに連なる者が十人、それを斬ればさらに百人、切のないことだ。とは言え主殿を死なせる訳にも行かず、戦えるのは俺一人ときている。せめてあの阿呆がいれば手を煩わせずにすんだものを、とかく思うように行かぬ。
    創作お題bot@理想幻論(@asama_sousaku)『あゝ至極面倒だ、なんて呟いて』


    何、一度失敗したくらいどうと言うことはないさ。そのくらいで崩れるような、柔な組織には作ってない。寧ろ、君が早めに敗北の屈辱と悔しさを学べたのは、いいことだったと思っている。トライ・アンド・エラーだ。弱点を補完し、強みを伸ばして行ける。さあ、ほら立って。楽しい楽しい訓練の時間だよ。
    scaldお題bot(@_scald_)『牙をお研ぎよ』


    その時確かに、自分の鼓動がそれまでにないくらいの音を立てて鳴り響いたのが聞こえた。ひゅっ、と止まった呼吸で酸素不足だったおかげで、細胞が燃えなかったんじゃないかと思うほどの衝撃。ああ、鮮やかに大地を蹴る足、飛び込んで来た小さな影、そのくせここにいるぞと誰よりも主張する君に俺は、
    創作お題bot@君は空を知らない(@xkssx)『095 爆発音のような心臓音』


    纏うものを一つずつ剥いで行く度に、私は柔い心を奥深くに沈めている。大丈夫。何てことはない。たかが容れ物が勝手にされるくらいで、私の何かが揺らいだりはしない。最後の一枚に手をかけると、目の前の愚かな獣はごくりと喉を鳴らす。くだらない。こんなことで、私を手に入れたつもりになるなんて。
    創作お題bot(@sousaku_odaibot)『滑り落ちた感情』
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