今日だけは、無様に浅ましく涙することを許してください。嗚咽して貴方に縋ることを許してください。きっとこれ以上の哀しみなど生涯訪れることはないから、この身が張り裂けるほどの失意を共に埋めることを許してください。弱い私はもういなくなるから、枯らして渇らして二度と滲むことのないように。
    お題bot@烏合(@bot_crowd)『100年分ほど泣いておく』


    どうして僕だったんだろうな、と寂しそうに笑いながら剣を取る君を、今ならまだ引き止められる。ただ一人、巨悪に立ち向かえると祭り上げられた英雄。担ぎ上げられた神輿。その巨悪は彼にとって、唯一の大切な存在なのに。戦え。さあ、戦え。勝利を、我らに平和を。群衆の叫び。戻れよ、まだ間に合う。
    森の奥@創作お題(@mori_odai)『世界中にとっての希望は、君にとっては悲劇だった』


    絶対ここまで上って来いよ、と不敵な笑みを浮かべて踵を返したお前の背中を、今でも夢に見る。ああ、俺がヘタクソなのも、お前がすげーのも、よく知ってるよ。だから焦りそうな気持ちを必死に抑えて、日々練習を重ねた。恐い。怖い。置いて行かれるのは、さらに距離が遠ざかるのは。でも、俺は来たぞ。
    お題のような違うような(お題bot)(@odaimdkbot)『首を洗って待っててね。』


    君はよーく知っている。どんな顔をすれば、どう言えば、俺が「ハイ、喜んで」と答えるかを。あざとい。悔しい。めっちゃムカつく。解っているのにノる俺が悪いのだけど。それすらも可愛い愛おしいと思ってしまうのだから、重症だ。こんなこと言うの貴方だけよ、なんてとびきりの上目遣いに膝が砕ける。
    がらくた@お題bot(@grktodai)『そんな顔するなんてずるい』


    理由なんて、お前が欲しがってたから以上のものはない。初めて好きになったんだ、なんてらしくもなく大事に大事に育ててるのがちゃんちゃらおかしくて。そんな戯言は、お前を飾り立てるブランドマークを全部捨ててから言えよ。あの女、ちょっと誘ったら簡単に靡いたぞ。そんなもんだよ、恋だの愛だの。
    お題bot@烏合(@bot_crowd)『好きじゃなくて欲しいだけ』



    嫌われたくないから、貴方の言葉にノーと言ったことはない。構う時間がないとばかりに数か月連絡をくれなくとも、言われるままに手を汚すことも、貴方がいれば、貴方さえわたしを必要としてくれるなら、命さえ投げ出すことも厭わない。都合のいい女でいいの。だからちゃんと出来たら褒めて抱き締めて。
    孤独症候群@お題bot(@s___syndrome)『彼の唇が頬に触れて、わたしをいい子だと囁いた #お題』


    月のない夜は気をつけよ。暗闇は我らが領域ぞ。奪えや殺せや強さが全て、人の仔の立ち入る隙など欠片もござらぬ。さあ、宴じゃ。求めよ欲せよ本能の赴くままに。屠れ貪れ他者は贄じゃ。わいのわいの、濡れて参ろう血雨道中。理性を捨てよ良心を捨てよ。狂うてなんぼの百鬼夜行。罪悪こそが我が生じゃ。
    創作お題bot@理想幻論(@asama_sousaku)『百鬼の喧騒人など居らぬ』


    たまには飲みたい日もあるんだよ、と言う割に、彼のグラスの中身は一向に減る気配がない。燻らす煙草の煙に目を細めながら、じっと何かに耳を傾けているようだった。ああそうか、ざわめきに紛れて聴こえるのは、彼の贔屓の古いレコード。遠い昔に想いを馳せるような珍しい顔に、僕は静かに目を閉じた。
    伽藍お題bot(@garanbot)『酔わせてよブルース』


    もしかしたら、ひょっとしたら、奇跡が起きたら。君はあとどれくらい『万が一』を希うんだろう。誰かが、あるいは僕が。他人に委ねて期待して世界が変わるのを待っている。可哀想に。可哀相に。その一つ一つを丹念に、潰して壊して崩してしまおう。自分で立たなければ駄目なのだ、と君が理解するまで。
    お題bot*(@0daib0t)『君の希望を殺したい』


    彼の世と此の世がひっそりと交わる時、場所で、擦れ違う相手の薄暗い顔は覗き見るものではない。例えどれほど知人に似ていようと、それが君の知る人であるかどうかは定かでないから。そして君も、君の知る君であるかどうかは定かでない。何もかもが曖昧で、けれど全て一様でないのだから当たり前だよ。
    1番星にくちづけを(お題bot)(@firststarxxx)『誰そ彼に生きるは』


    寒いのは嫌い、と言う君だから、帰り道はコートとマフラーでぐるぐる巻して帰る。カイロであっためた手を繋いでポケットに入れて、寒い寒いとくっつきながら、ホカホカの肉まん頬張って。部屋には炬燵を用意して、ココアもすぐに作るから。いつでも呼んで。寂しいって言って。僕がずっと傍にいるよ。
    蝋梅bot(お題)(@roubaititle)『暖かな冬ならあげる』


    いつでもいいから、一日一回愛してると言って。そう君と約束を交わして、今日で一年経つはずだった。待ち合わせをした駅前で、暴走車が突っ込んだ人混み。横たわる姿を見つけ慌てて駆け寄る。君の息はもう、ない。今日はまだ愛してると伝えていないのに。僕のポケットから指輪の入った小箱が転がった。
    scaldお題bot(@_scald_)『言えなかった365回目の愛してる』


    世の中は黒と白で出来ている訳ではなく、その間に横たわる無数の濃淡のグレーが殆どを占めている。全ては見方が立場が状況が時代が変わればすぐに流転する曖昧なものなんだよ。要はどこを落とし所にするかと言う話さ。そんなに簡単に割り切れるほど物事は二分していない。だからこそ、お前は何を選ぶ?
    蝋梅bot(お題)(@roubaititle)『境界はグレー』


    籠中の鳥を愛でるように、私を庇おうとしないでください。貴方の手を煩わせるほど無力ではないつもりです。共に戦い背を守り、貴方が傷ついた時は庇護し癒やす。そんな風に歩むのが、健やかなる時も病める時も互いを愛すと誓った夫婦の在り方ではないですか?可愛い愛玩物をお求めでしたらご愁傷さま。
    バルキュリアの囁き(お題bot)(@blwisper)『守られるだけの愛なら要らない』


    名は体を表す。想いを願いを込めた最短の咒。強く在れ、守れる者で在れ、正しく優しい者で在れ。私が誰であるか何であるか、どんなに辛くて苦しくて諦めたくて投げ出したくて負けそうになる時も、一歩踏み止まり前へ進むための原動力になる。君が待っている。その事実が、どれほど私を勇気づけるか。
    森の奥@創作お題(@mori_odai)『君が名を呼ぶ、それだけで。私は強く在れる』


    よく似合っている。貴方がそう褒めてくれるから、開けるのに抵抗があったはずのピアスを着けた。指輪代わりのドッグタグだなんてこととうの昔に知っていた。だからもう、外してもいいでしょう? 用のすんだ私が着けていても意味などないから。さようなら、愛しい人。どうせなら貴方に殺されたかった。
    悲しみとお題bot.(@SadnessENDbot)『ピアスホールを塞ぎましょう。』


    燻る煙が棚引いて白み始めた空をさらに霞ませている。あれじゃあ天には昇れまい。未だ色濃く残る剣戟と銃声の残響、辺りに立ち込める胸糞悪い死臭。動かない転がった輩は生きているのか死んでいるのか。静かだ。耳が痛いほどに。何も残らなかった。何一つ残らなかった。それなのに等しく朝はまた来る。
    お題bot@GHQ!!(@GHQkitakubu)『負け戦の夜明け』


    アイツには勝てない。どんなに努力しても、向こうも進化する以上開いた差は埋まらない。軽々と当たり前のように超えて行く一線を、僕は一生飛ぶことはない。ああ、何で身近に天才なんていたんだ。せめて雑誌や画面越しになら、次元が違うと容易く諦められたのに。負けたくないなんて思わなかったのに。
    無音(お題bot)(@nothing_glass)『胸に刺さったままの劣等感』


    躊躇なく飛び出した背中を見送る午後八時の羽田空港。遠ざかる明かりともう見えない君の姿と。着いて行くと二つ返事が出来なかったのは、捨てることの出来ない柵と言うより、抱えた不安のせいだろう。失敗した時立て直しの利かない歳だ。ほんの数年前までは、そんな言い訳鼻で嘲笑っていたはずなのに。
    伽藍お題bot(@garanbot)『全てを賭けられることを、純粋に羨ましいと思った』


    迎えに来ました、と現れたのは真夏だと言うのに厚手のコートとマフラーの男だった。死神意外とオシャレじゃん、季節感無視だけど、と告げると温度関係ないですからね、との返事。まあ、そりゃそうか。お手をどうぞ、と導かれた傘の中。ぞわり、空気が変わるのを感じて、改めて死んだことを理解する。
    お題bot*(@0daib0t)『マフラー、死神、傘の中』


    弱くなりましたね。息絶えた彼の大切なものを目の前に放り投げてやりながら、僕は心底の失望を告げた。貴方はもっと鋭利で凍えていて、触れるものを全て切り裂くような危うさを持っていたのに。これに出逢ってから、すっかり腑抜けて堕落してしまった。僕らに必要なのは、憎悪と憤怒と罪悪だけなのに。
    秋桜お題bot(@cosmosno)『愛なんて知らなければ良かった』


    最後の紫煙を吐き出すと、その人は気怠そうにギターを手にしてマイクの前に立った。伏せた睫毛のまま弦を掻き鳴らして、旋律を奏でる。蠱惑的な声色で紡がれる言葉は、何も考えずに酔い痴れたい今の私にぴったりで、烟る空気を優しく震わせる甘く掠れた音に身を任せた。外は雨。今夜は帰りたくない。
    scaldお題bot(@_scald_)『ギターと煙草とユニセックス (ユニセックス・・・"中性的な人"という意味で使って頂けると幸い)』


    今日はいつも売切のパンが買えて嬉しかったとか、無愛想な猫が頭を撫でさせてくれたとか、雨上がりの虹が見られたとか。他人にとってはどうでもいいことも、君は頷きながら笑顔で聞いてくれるから。日常の小さな出来事も共有して、悲しいことは半分に楽しいことは倍に。いくら話しても足りないくらい。
    空色@お題bot(@sora_odai)『些細なことも、君になら伝えたい』

     早く、と熱く濡れた吐息が鼓膜を打ち、緩やかに、けれど抗い難い力でもって袖が引かれる。そんなに慌てなくとも夜は長いよ。軽く舌なめずりをしながら囁やけば、咎めるように双眸が細められた。意地が悪いのね、なんて言いながらも、その四肢は期待で震えている。我慢の後の一口が一際美味しいだろう?
    1番星にくちづけを(お題bot)(@firststarxxx)『じれったいのが好きな癖に』


    ようやく色の無い世界を手に入れた。そんなもの何が面白いの、と君は言うだろうけれど。その髪の金色も、瞳の青も、口唇の赤も、肌の色も、好きなグリーンも、君を彷彿とさせる全てが、目にする度に辛くて堪らなかったんだ。
    #ようやく色の無い世界を手に入れたの続きをみんながどう書くのか見てみたい


    夜中に目が覚めたのは、何故かやたらと喉が渇いたからだ。夜は怖い。それでも一階へ降りて、まだ起きている母に水をもらおうと思った。リビングの扉から漏れる薄明かり。カチャリと開けたそこには、見知らぬ青年が立っていた。真っ赤だ。部屋中が真っ赤だ。私に気づいた彼がしい、と人差し指を立てる。
    departure(お題bot)(@dpt_title_bot)『いい子だから忘れてね #お題』


    降り注ぐ蝉時雨の中、林を自転車で駆け抜ける。ばっと開けた視界に飛び込んで来る、鮮やかな海の青。都会育ちの目には痛いくらいのアスファルトの照り返し。ああ、誘う潮騒。大きな波。この時期にしか出逢えない血の踊る命の音。待っていた。逸る気持ちを抑えて額の汗を拭いざま、砂浜へ飛び降りる。
    宵闇の祷りお題bot(@yoiyami_inori)『潮騒と蝉の声』


    好奇心は猫を殺す、と言う言葉を知っているか?何事も引き際去り際を見誤った者から死んで行く。言われたこと以外はやらなくていい。何か見ても口外するな。知ってしまっても知らぬふりをしていろ。真に賢しい者は無闇やたらとそれを吹聴して回らぬものだ。長生きしたけりゃそれぞれの領分を全うしろ。
    青色狂気(お題bot)(@odai_mzekaki)『「お前は知らなくていい事だ。変に首突っ込むな」』


    隠していても解りますよ、貴方からは私と同じ血の臭いがする。例え今はその両手が他者を屠ったことのない無垢だとしても、この先ずっとそのままでいることは出来ない。宿業、と言うやつですよ。貴方の魂は苛烈だ。その一線を躊躇なく越えて来る生き物だ。いつか戦場にて見える日を楽しみにしています。
    お題bot@烏合(@bot_crowd)『修羅がいますね』


    ころりと地面に何かを転がした音さえ、吸い込まれ消えてしまうような夜。しんしんと降り積もる雪は音を喰うのだ、と言ったのは爺様だったか。耳が痛い。静かな夜は鼓膜が音を気配を拾おうとするから。はあ、と息をこぼすのも罪深いような、それは生命の温みを拒絶する寂寞。そこを駆ける風だけが自由。
    お題のようなちがうような(お題bot)(@odaimdkbot)『silent night』


    死んだ人間の魂は天へ昇って星になると言う。あんなに瞬く中から探し出せる自信はないから、一等強く光ってここだよって教えてくれよ。なんて言うと、私も上から君を見つけられるかなぁ、なんて自信なさそうに笑ってたっけ。あれから数年、そろそろのんびり屋の君だって迷子になっても空へ着いたかい?
    揺蕩う言葉@お題bot(@tayutau_kotoba)『君の星はどれだろうね』
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