柔らかな肌に牙を立てる愉悦。色が白い君にくっきりと刻める所有の証。キスマークなんて生易しいものじゃ、君が『誰のもの』なのかなんて解かりゃしないだろう?ひりつく痛みと共にようく憶えておいで。君は誰に愛されて、帰る場所はどこなのか。首輪も指輪もしないけど、君は僕のものだと忘れないで。
    蝋梅bot(お題)(@roubaititle)『歯型が手枷の代わり』


    この美味しさを教えてくれないなんて、アイツは本当に意地が悪いな。何、これだけたくさんあるんだ。一つくらい食べたって解かりゃしないさ。そう言うと、おずおず伸ばされる小さな手。けれどその瞳には間違いなく好奇心が浮かんでいる。自分が無知であることも告げないのはアンフェアだろう、神サマ。
    悲しみとお題bot.(@SadnessENDbot)『赤く熟れた果実と蛇と』


    それほど高くはないだろう? 提示された契約書に書かれた金額を見て、目玉が飛び出すかと思った。確かにこれで手打ちとして、揉め事が一切起こらなくなるのならギリギリ払えないではないけども、目の前の男がそれを守る保証はないし信用ならない。けれど戦い続けるのも抗い続けるのも大概うんざりだ。
    無音(お題bot)(@nothing_glass)『平和の金額』


    まだ「来ていい」って言ってない。
    #師走を17文字以内で表現する


    ああ、その顔が見たかった。屈辱に塗れ絶望し、憎悪するその姿が。あの日貴方に味わされたものをそっくりそのまま返すためだけに、血の滲むような努力を重ね、呪詛を吐きながら生きて来た甲斐があったと言うものだ。お高くとまったところで一皮剥けば所詮貴方も人間、血と骨と臓物の醜い獣でしかない。
    お題bot(@odai_bot00)『奪われた気分はどうですか、失った気分はどうですか。』


    少しくらい料理を覚えた方がいいよとか、せめて自分のことくらい自分で出来るようになろうねとか。本当に嫌ならとっくのとうにあたしは見捨てられて干からびている。他の人にやってもらう選択肢はハナからない。その甘さと優しさにつけ込んで生きる理由にしているのはお互い様。だからまあ、そんな時は
    お題bot*(@0daib0t)『僕が死んだ後 きみはどうやって生きていくの、と 試すみたいに微笑う貴方へ』


    近所のコンビニだし。こんな夜遅くだし。知り合いに会う確率なんて奇跡みたいなもんだろー、なんて油断して、着古した中学のジャージに便所サンダル、分厚い眼鏡なんて格好の時に限ってそんな奇跡は起きてしまう。何か眠れなくて、なんて笑う君にだけは見られたくなかった。今すぐ穴掘って埋まりたい。
    伽藍お題bot(@garanbot)『ジャージでおでかけ』


    前線の野営地では昼の戦闘疲れと緊張で、硬い地面でも横になった途端泥のように眠る。その日俺がふと目を覚ましたのは夜半、誰かに顔を覗き込まれたような気がしたのだ。もう交代か?と重い瞼を持ち上げようとすると「こいつはまだだな」と知らない嗄れた声がした。次の日部隊は俺を残して全滅だった。
    創作お題bot(@sousakuODAI)『今思えば、あれは死神の足音だったのか #創作 #お題』


    もう充分尽くしたでしょう、と他人は言う。敗北は確定、無駄な犠牲を出さぬよう投降を、と他人は言う。ああ、あんたらはそうすりゃあいいさ。だが俺はそうも行かない。斬った輩が、先に逝った同胞が、そんな半端を許しちゃくれねえ。俺たちみてえな意地っ張りは、首が繋がっている限り負けはねえのさ。
    がらくた@お題bot(@grktodai)『「この命尽きるまで、戦い続けるのみだ」』


    何故もっと別の形でなかったのか。せめて君が第一印象通りの最悪なヤツであれば、偶然では片付けられないほどの遭遇で君の人となりを知らなければ、こうして剣を向け合っても何とも思わなかっただろうに。全てを理解したように笑うなよ。出来ることなら時間を巻き戻して君と出逢わない世界に行きたい。
    秋桜お題bot(@cosmosno)『出逢ったことが運命ならば』


    世界が滅ぼうが誰が消えようが、そんなことはどうだっていい。他のものなんか何一つ要らないから、正義感とか使命とか仲間の犠牲とか敵の討伐とか、そんな重たいものも全部放り投げる。君を助けたい理由なんて、君に笑っていて欲しいーーただそれだけだ。そんなの望まない、って言われても構うもんか。
    飴玉お題bot(@odai_amedamabot)『君を救えるならエゴでいい』


    くしゃみをしたら、寒い日にそんな薄着してるからだろ、と巻いていたマフラーを貸してくれた。少しでも可愛く見せたい乙女心をわかってないなぁ、と口では文句を言ったけれど、いつも手放さない煙草の匂いがして思わずすん、と鼻を鳴らしてしまった。悔しいからあったかいなんて絶対言ってやるもんか。
    創作お題bot(@LoveTitleBot)『君の香りのマフラーに顔を埋め』


    己を守る術を持たない花など、自然界にはありませんわ。それは魑魅魍魎が跋扈する、この社会においても同じこと。散らされぬよう要らぬ手を拒むのが、鋭い棘だけだと思いまして? じわじわと効いて来る毒も、必ず死をもたらすものとは限りませんのよ。さあ、今までの無礼を償っていただこうかしら。
    夜の創作お題bot(@odaiibot)『棘のない薔薇の毒』


    もう塞がりかけだけれど、彼の左耳にはピアスの痕がある。今時珍しくはないが、真面目を地で行くような彼には不自然な小さな穴。昔はやんちゃだったのだろうかとか、どんなきっかけで開けたのだろうかとか、何故今は外しているのだろうかとか。疑問はいくつかあったが気軽に訊ねてはいけない気がした。
    創作お題bot(@sousaku_odaibot)『耳に空いた穴をどう捉えるか』


    君は必ず最初、僕は必ず最後。醤油かソースか。冷やしてか温めてか。好きなものを食べること一つも、まるで違って面白い。ああ、本当に出逢うまで違う時間を世界を生きて来たんだなぁ、なんて。選び選んで何かが少しでも違っていたら今この時はなかったんだろう、なんて。目玉焼きを作りながら思う朝。
    『一人遊び。』お題bot(@hitoriasobi_bot)『好きなものの食べ方。』


    まあ、ウチ仏教だから関係ないですし。と思いつつも、残業帰り疲れた身体でイルミネーションに彩られた街を歩けば、そこはかとなく虚しくもなる。冬休みを迎えてはしゃげる歳でもなし、有休取ったところで特に予定がある訳でもない。いつからそのきれいな光景は、窓の向こうの触れられぬ別世界なのか。
    きみとわたしと(お題bot)(@kimito_odai)『平日のクリスマス』


    もう二度と逢うことはない、と知りながらも「さようなら」と別れの言葉を口にすることは出来なかった。そんな風に言ってしまえば、いつかどこかですれ違うことすら、なくなってしまいそうだから。これで終わりにしたくない。時々は想い出して欲しい。貴方と過ごした日々は、かけがえのないものだから。
    空色@お題bot(@sora_odai)『「また会う日まで」不器用な約束』


    絶対ここで試合やろうな! 幼い頃ライバルだった君と指切の約束をした。親の転勤で離れ離れになっても、続けていればきっといつかまた会える。その時に恥ずかしくないようにいっぱい練習して強くなろう。そう夢見た日もあったはずなのに。怪我による戦線離脱から戻る席などない現実に打ちのめされる。
    創作お題bot@理想幻論(@asama_sousaku)『約束したあの場所は今や遥か遠く』


    曲がりなりにも他人様を騙し謀り拐かし、ちょいと財布の紐を緩めさせるのを生業にしているこの俺が、まさか手玉に取られるなんざ思いもしなかった。ここまでいいように踊らされてしまえば、いっそ小気味いいとすら思える。この歳になって勉強させてもらう機会もそうそうない。空になった鞄に苦笑する。
    scaldお題bot(@_scald_)『舌先で転がされた夜』


    大切なのは一歩を踏み出す意志なのだよ。たくさんの夢を乗せて人は空を飛び海を渡り、まだ見ぬはるか彼方へ征く術を生み出した。君が望むなら願うなら、その足で進んで行ける。この地に根を張り、縛られた私とは違い、どんな場所にだって赴くことが出来る。だからさあ、恐れないで。旅立つなら今だ。
    宵闇の祷り(@yoiyami_inori)『人間は自由だから、どこへでもゆける』


    黙って従え、変えられはしないものに抗う意味はない。お父様もお母様もお姉様たちもみんなそう言うけれど、そんなこと一体誰が決めたのかしら? 私は最期まで私の気持ちにしか従わない。誰かに決められたことに「イエス」なんて絶対言わない。今まで例がないのなら、私が運命に勝つ最初の人になるわ。
    お題bot(@tokinagare)『運命に逆らうの』


    悩んだ時迷った時、見上げる空の星の光のように、私にとって貴方は揺るぎない憧れで目標だ。その輝きは鮮烈で、他の全てを霞ませてしまうほど遠い。手を伸ばしてもちっとも届く気がしないけれど、追いつける気がしないけれど、こんな時貴方ならどうするか、そう考えるだけで踏み出す勇気が貰えるんだ。
    ☆*:星月夜∅お題bot(@hosi_zuku_yo)『《266》あなたはわたしの一等星』


    ドアを開けて、部屋に明かりがついていること。人の気配、漂って来る日毎に違う夕飯の匂いにぐう、と腹の虫が歓喜の声を上げる。ほんの少し前までなかった温もりが、ゆっくりと当たり前として馴染んで行く幸せ。ただいまなんて言う習慣はなかった。おかえりと迎えてくれる君の笑顔を手に入れるまでは。
    揺蕩う言葉@お題bot(@tayutau_kotoba)『ただいまおかえり』


    誰かがどうにかなる前に、誰かが何かを起こす前に、助けたいって救いたいって思うのは傲慢なんだろうか。差し伸べられる手を小さな声を、立ち上がる抜け出す手助けしか出来なくても、見逃さずにいたいって。そのためにここにいるはずなのに。降り頻る雨が、責めるように傘を差さない私たちを濡らす。
    ぽつぽつ(お題bot)(@potsuri200)『わたしは、間に合わなかった(そして彼も)』


    感動しちゃった、と流す君の涙の全てが偽物だとまでは言わないけれど、こんなにもテンプレで先の展開バレバレで、いかにもこう言うの盛り上がるでしょ、とばかりにパッケージされたものに動かされる心は生憎持ち合わせていない。台本が透けて見えると冷めるんだ。誰かの作った悲劇も大団円も要らない。
    伽藍お題bot(@garanbot)『既製品の涙』


    当たり前の顔で貴方に纏わりつく少年が、手を振りながら駆けて行く。あれは誰?と問えば、驚いた顔をして寝惚けてるの?と逆に問い返された。弟の✕✕✕だろ、と名前を言われた気がするが何故か聞き取れない。昨日までいなかったものが日常に居座る違和感と心地の悪さ。あれは何?と問うべきだったか。
    空色@お題bot(@sora_odai)『思い出して。思い出して、貴方に兄弟なんていないでしょう?』


    そのまま眠っていれば幸せなまま死ねたのに、と自らの足に刃を突き立てた男を眺めやる。そうまでして辛い現実にしがみついたところで、貴方は報われることなどないのに何と愚かな。しかし逆に、彼は憐れむような眼差しをこちらへ向けて来た。「俺が生きているのは今だ、戻れぬ過去のあの日じゃない」
    お題のようなちがうような(お題bot)(@odaimdkbot)『貴方だけ、夢から覚めてしまったのですね。』


    秘密は守られなければならない。貴方の死は知られてはならない。とは言え、これまでも孤独であった人が、死してもなおその事実すら隠され、これまでの尽力をないものと蓋をされ、惜しまれることも哀しまれることもなく逝かねばならないのはあまりにも虚しい。私と同じ顔を撫でその冷たさに涙をこぼす。
    蝋梅bot(お題)(@roubaititle)『密室のささやかな葬儀』


    耐性をつけろ、と初めて渡されたものが何かを理解したのは随分経ってからのことだった気がする。それまでも産まれた時から散々仕込まれていたのだ、と知ったのも。いつからかそれらが傍にないと不安で堪らなくなった。他の人にとっては命を落とす危険な代物でも、逆に私にとっては命を繋ぐものなのよ。
    飴玉お題bot(@odai_amedamabot)『毒薬依存症』


    何故ここに、と訊くのは野暮だろう。大丈夫ですか、と差し出される手を素直に借りながら何とも言えない気分になる。数年前助けた背中に守られるとは、若者の成長は本当に眩しいばかりである。危ない道だ、と志願を振り払ったはずなのに、君は別口でここまで辿り着いたのか。その覚悟を甘く見ていたな。
    無音(お題bot)(@nothing_glass)『アンタを助けにやってきた』


    「これいつ彫れたの」逢えば夜を共にするようになって数度、まっさらだった肩口にド派手な模様が我が物顔で居座っていた。カッコええやろ、とへらり笑ってごまかされるのはいつものことで、深く知る権利も理由もありはしないけれど、そうして踏み込むのを厭う距離感でしかないとつきつけられるようで。
    悲しみとお題bot.(@SadnessENDbot)『見知らぬタトゥー』


    変わらないものなんかないことを僕らは誰よりも知っているから、変わったことを変わって行くことをも愛おしいと大切だと想えることの方が素敵だと思うんだ。生まれ変わってもとか一生なんて言わないけど、それでもきっと君となら、あの日みたいに唐突に何度でも恋に落ち愛を育めるって僕は知っている。
    31D/お題bot(@31d_bot)『L309. 100年先の愛なんかじゃなくて、一年後の、一ヶ月後の、一週間後の、明日の、一時間後の、一秒後の、すぐ先の愛をずっと誓いあっていたい』
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